公共ホール音楽活性化アウトリーチ・フォーラム事業 高知キャンプ
1月15~20日にかけて、高知県立美術館を拠点として公共ホール音楽活性化アウトリーチ・フォーラム事業アーティスト研修が開催されました。参加したアーティストは、トリオZEN(ピアノトリオ)、わくわく♪カルテット(弦楽四重奏)、Quatuor B(サクソフォーン四重奏)の3組のアンサンブルです。4日間の練習と2日間のアウトリーチを通じて、ホールのスタッフとともに地域でのアウトリーチの手法を学びました。
開講式を終えたアーティストたちはさっそく練習を開始。3日間にわたり、自分たちが何を伝えたいのか、どうすれば子どもたちにクラシック音楽を伝えられるかについて、コーディネーターからアドバイスを受けながら話し合いと練習を繰り返していました。
4日目には、小学校でのアウトリーチを翌日に控え、各グループが組み立てたプログラムを実際に演じました。コーディネーター陣からの講評を受けた後は、明日の本番に向けて最後の練習に励みます。
いよいよアウトリーチ本番。3組のアンサンブルは介良潮見台小学校の5年生に向けて、はじめてのアウトリーチをおこないました。トリオZEN(ピアノトリオ)はサッカーのように“音楽をパスする”様子を実演しました。Quatuor B(サクソフォーン四重奏)は子どもたちの手拍子とともに「リバーダンス」を演奏しました。わくわく♪カルテット(弦楽四重奏)はモーツァルト弦楽四重奏曲のストーリーを子どもたちにイメージさせながら演奏しました。
美術館へ戻ってさっそく反省会です。実際にアウトリーチをおこなって、またお互いのアウトリーチを観ての感想や改善点について話し合いました。どのグループも演奏だけでなく言葉で伝えることの大切さ・難しさを感じたようです。
最終日の20日は、それぞれに前日の反省を生かしてプログラムを練り直し、トリオZEN(ピアノトリオ)は追手前小学校、わくわく♪カルテット(弦楽四重奏)は第六小学校、Quatuor B(サクソフォーン四重奏)は五台山小学校でアウトリーチをおこないました。子どもたちからはたくさんの歓声や質問が上がるなど、どのグループも手応えを感じていたようです。
1月の後半から3組のアーティストはそれぞれ高知県内の各市町村でアウトリーチを実施し、3月1日のコンサート(高知県立美術館)へと続きます。この研修をとおして地域のアウトリーチ活動がより活発になるとともに、高知に蒔かれた音楽の種が大きく育つよう祈るばかりです。