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2007年12月

2007年12月20日 (木)

浜田市ダン活終了

 島根県浜田市にて12月11日から行われたダン活が終了しました。
アーティストは山田うんさん、会場は石央文化ホールです。

浜田市は創作ダンスが盛んで、毎年、石央文化ホールにて各学校が創作ダンスの発表を行います。ダンスの土壌があることもあり、みなさんダンス表現に関して特に真剣に取り組んでいる印象を受けました。

 11日 松原小学校。4年生 約32名が参加。
   Photo_20Photo_18アーティストの山田うんさんがストレッチをしている時に子ども達が
体育館にやってきて、逆立ちをしたり、やわらかく体を折り曲げるうんさんの姿に大きな歓声が起こりました。
 言葉を発せずに、握手を通じて生徒と挨拶をするダンスから始まり、そのまま、生徒達はうんさんに手を引かれ、最後には彫刻のように一つの大きな姿になりました。うんさんの動きに合わせ、いろいろと体を動かしたり、ウルトラマンの曲に合わせてテーマに沿った思い思いのダンスをしました。

 12日 第3中学校。男女合わせて一年生約40名が参加。
 二人組みになり、相手の動きと自分の動きのタイミングを合わせて体を動かしたり、相手が動かす手のひらをみつめて、それに合わせて動いたりしました。最後に4組ほどに分かれて発表会を行い、仲間の動きを見て新しい発見をしました。男子と女子それぞれの性別を生かした表現が特徴的でした。

 14日 浜田商業高校。女子17名が参加。
 体を動かすことがとても好きということもあり、積極的に体を通していろいろな表現をし、始終笑いが絶えませんでした。「あっち向いてホイ」をもとにした動きのワークショップでは、自分の動きをそれぞれが考え、個性が表れていました。

 11日から13日の三日間開催された夜の一般ワークショップでは、15名強集まり、学校で創作ダンスを授業で行っている体育の先生の参加が多く見受けられました。 Ws

 「エリザベス」や「うに」といったユニークな自分のあだ名を参加者が考え、それを書いたシールを体に貼り、ワークショップが開始しました。

 「右足は球体で、左足は四角だったらどんな動きになるか?」など、それぞれが考えたオリジナルの表現を行いました。二日目ではそれを発展させた動きを追求、三日目では一日目と二日目の内容を発展させた形で行いました。
 相手の動きのタイミングを合わせることや、動きのタイミングを合わせてお互いが違う動きをすること、そして対象の人物がとったポーズを振りをつけて最終的
にその形になる、といった表現を合わせたミニ発表会を行いました。


 ワークショップ終了後はホールの会議室を利用した小さな懇談会が行われ、参加者がワークショップを通じて感じたことをうんさんに話をしました。

 「始めはとまどいがあったけれど、すんなりと溶け込めた。ダンスは苦手だという意識があったけれど、払拭されました。」など、さまざまな感想が述べられ、参加者はうんさんと名残惜しそうにいつまでもお話をされてました。

 15日の公演では、アウトリーチ先の学生の姿が多く目立ち、中には、アウトリーチを受けた小学生の男の子がおばあちゃんにねだって公演を観に来たケースもありました。

 コンテンポラリーダンスの公演は初めての石央文化ホールですが、創作ダンスの土壌があるせいもあり、みなさん自分たちの表現に生かそうという強い意志を持ってワークショップに参加したり、公演を観に来たりしていました。

 大成功のうちに浜田市のダン活は終了しました。

高松市ダン活開催

 12月11日(火)から16日(日)まで、香川県高松市にてダン活を開催しました。アーティストは振付家の伊藤多恵さんとダンサーの松原佐紀子さんです。

  アウトリーチは11日(火)に高松第一高校、12日(水)に香川大学教育学部で行なわれました。

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   高松第一高校ではダンス部を対象にワークショップを実施。みなさんコンテンポラリーダンスは初めてでしたが、ヒップホップやジャズなどとはまた違った身体の動きは新鮮な体験のようでした。

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Photo_11 Photo_13  香川大学では幼児教育コース専攻の学生を対象にワークショップを実施。ここでのテーマは“身体を遊ばせる”。手や足など少しずつ動かすことから始まり最後は自分の身体からユニークな動きを引き出すところまで発展。見ているだけでも楽しいワークショップとなりました。

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  一般ワークショップは13日(木)~15日(金)の3日間、サンポートホール高松のリハーサル室で行なわれ、15名ほどの方にご参加いただきました。すべて女性でしたが年齢層は20代から60代と幅広く、なかには岡山から参加してくださった方もいました。ワークショップでは“正面から飛んでくる丸太を避ける”など具体的なイメージのもと身体を動かし、こういった動きをつなぎ合わせて参加者それぞれのダンスを作っていきました。

  Photo_17最終日の16日(日)には、高松が初演となる『CARRY』(出演:松原佐紀子・港大尋、振付:伊藤多恵、音楽:港大尋)が第2小ホールで上演されました。公演にはワークショップに参加した9名も出演。会場には初めてコンテンポラリーダンスを観るお客さんもいたはずですが途中で席を立つ方は1人もおらず、この作品に引き込まれている様子でした。終演後、ロビーにいた伊藤多恵さんに“公演はとてもすばらしかった。”と声をかけるお客さんもいらっしゃいました。

 こうして高松市のダン活は無事終了しました。今回のダン活をひとつの契機に、これから高松でコンテンポラリーダンスが広がっていけばと思います。

2007年12月14日 (金)

20年度・21年度音活登録アーティスト選考会終了

 20年度・21年度の音活登録アーティストの2次選考会(フォーラムアーティストの選考を兼ねる)が、12月4日/5日/6日、第1生命ホール及び池袋芸術劇場を会場として、実施され、登録アーティストが内定しました。

 今後、諸手続を経て、20・21年度に、地域の公共ホールとともに、選考された登録アーティストによるアウトリーチ等のアクティビティ、コンサートを実施していくこととなります。

 オーディションに当たり、ご協力いただきました審査員の方々はじめ、関係者の皆様にこの場を借りてお礼もうしあげます。

丸亀市ダン活終了

丸亀市で行われていたダン活が、128()に終了しました。

 123()から行われたプログラムでは、アーティストの黒沢美香さんが、丸亀市立養護老人ホーム「亀寿園」と丸亀市立郡家小学校でアウトリーチ、丸亀市民会館大ホール舞台上で公募による一般向けワークショップ(3日間)と連続で行い、最終日に黒沢美香さんのダンス公演を上演しました。

一般向けワークショップでは、ゆっくりと伸ばしていくストレッチの後に簡単な振りを覚え、自分自身の速さや動きで丁寧に自分の身体と会話をしながら黒沢さんのダンスを感じていきました。

3日間のワークショップを終え、参加者からは「始めはよくわからなかったけど、少しコンテンポラリーダンスのことがわかり始めてきた。3日では短い。また丸亀でやってほしい。」などの感想がよせられました。

養護老人ホーム「亀寿園」では、30名以上のお年寄りが座ったままでできる動作を中心に音楽に合わせて踊りました。昔懐かしい曲がかかると口ずさみながら身体を揺らしていました。休憩のない1時間のプログラムでしたが、みなさん最後まで楽しく参加していました。

郡家小学校では、31(女子17名と男子14)の生徒が参加しました。

初めは、みんなと違う自由な動きをすることに抵抗があったようですが、最後には競い合うようにさまざまな動きをみせました。

終了後、テレビ局のインタビューにも「みんなと同じことをしなくてもいいんだ。そっちの方が面白いということがわかった。」などと答えていました。

最終日の公演は、黒沢美香さんと、DJの椎啓さん、照明のアイカワナサアキさんによる即興舞台「ロマンチックナイトin丸亀」を上演しました。

丸亀市民会館始まって以来の舞台上舞台で、巨大な反響版を昇降させるなどの演出もまじえながら、約1300席の通常客席をバックに黒沢さんが踊りました。

最後には涙を見せるお客さんもいるなど、黒沢さんの踊りに酔いしれていました。

初めてコンテンポラリーダンスの事業を行った丸亀市のダン活も好評のうちに幕を閉じました。

佐賀県多久市公共ホール音楽活性化事業

 12月7日()~9日()に佐賀県多久市にて公共ホール音楽活性化事業が実施されました。派遣アーティストはリコーダーの江崎浩司さんとピアノの長久真実子さんです。
 アクティビティは、7日()に市立南部小学校南渓分校と市立西部小学校の2箇所、8日()には天寿荘と多久聖廟の2箇所、合計4箇所で開催されました。

 南渓分校は、南部小学校の生徒のうち近隣の地域の1・2年生が通う分校で、小さな木造校舎の1室に分校の生徒11人が集まって音楽を聴いてくれました。西部小学校では対象が3年生から6年生と言うことで、みんなリコーダーを持って江崎さん、長久さんとの共演の場面もある、素敵なアクティビティになりました。

 8日の天寿荘では、入所者と職員の方50名ほどを対象にアクティビティを行いました。後半にかけて童謡やJAZZのスタンダード曲など、耳慣れた曲に入ってくると多くの方が手や首でリズムをとりながら演奏を楽しんで下さいました。午後は日本でも有数の孔子廟である多久聖廟の廟内でコンサートを行いました。主な対象は の皆さんだったのですが、偶々参拝に来られた親子の方も寒い中でしたが演奏を聴いていって下さいました。儒教には学問の一つとして音楽も入っているのですが、そのせいか聖廟の音の響きは本当に素晴らしいものでした。

 最終日、9日()に多久市中央公民館大ホールで開催されたコンサートでは、江崎さん長久さんによる、バロック音楽の名曲(ちょうど多久聖廟の創建された300年前頃の曲!)やサックスを使っての日本の歌メドレーなどが演奏されました。そして、間には多久聖廟の祭礼の際に雅楽を演奏されている多久雅楽部のみなさんとの共演もあり、客席からは笑いや、「上手い!」といった声が飛ぶなど、非常に楽しいコンサートになりました。当日会場にいらしたお客さんには、アクティビティ先の小学校や、聖廟でのコンサートを聞いてくれた子どもさんとその親御さんのお顔も見えたほか、ホールの担当の方によると天寿荘での演奏を聴いた方がご家族に「是非行くといい」と勧めて下さり、わざわざ県外からいらしたお客さんもおられたそうです。

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▼南部小学校南渓分校
江崎さんの「僕の演奏をまねしながら聞いてみて」の言葉にあわせて踊って(演奏?)くれた児童さん達の様子。


Dsc06741_2 ▼学校の様子
小さいですが雰囲気のいい校舎でした。実は来年度から分校は無くなり、児童さんは全員南部小学校に行くと言うことで、先生からも「一つ想い出にもなったのでは」というお言葉も頂きました。


Dsc06749_2 ▼西部小学校
 授業でも使われているリコーダーで、アーティストのお二人と共演しました!


Dsc06778_2 ▼天寿荘
 アクティビティの最後、入所者のみなさんと「ふるさと」を歌った一コマです


Dsc06801_3 ▼多久聖廟
 せっかく伝統のある建物(重要文化財!)で演奏すると言うことで、雅楽部の方が使われている衣裳をお借りしての演奏となりました。お似合い!?


Dsc06818_2  ▼コンサート前、雅楽部さんとのリハーサル
 練習の時間があまり取れなかったのですが……リハーサルでの雅楽部さんはさすがの一言!


Dsc06820_2 ▼コンサート、休憩中!
 コンサートの休憩中、雅楽部の皆さんと江崎さん、長久さんがスタンバイしている姿を撮影させて頂きました。左端で1人ひときわ長い楽器(ショーム:ヨーロッパの古楽器で雅楽で使う篳篥と同じダブルリードの楽器)を持っているのが江崎さんです。

2007年12月 7日 (金)

珠洲市ダン活~アウトリーチ

 11月27日(火)、石川県珠洲市内の珠洲実業高校において、東野祥子さん(Baby-Q)によるアウトリーチが実施されました。

 対象はこの冬に体育の授業で創作ダンスをつくりあげていく女子高生たち。その導入の授業で東野祥子さんによるダンスのワークショップが行なわれました。最初、生徒の皆さんは体を動かすことに照れもありましたが、ストレッチから始まりヒジや肩、ヒザなど少しずつ体を動かしていくことで徐々にほぐれていき最後になると東野さんの動きを真似ながら体育館いっぱいを使って跳んで走って転がりました。

 年明けの1月15日(火)からは、小学校や地元の日舞の会などを対象としたアウトリーチのほか、一般向けワークショップが、行われる予定です。

 また1月20日(日)にはダンスパフォーマンス×映像『透き間』(構成・演出・ダンス…東野祥子/映像…ROKAPENIS、珠洲初演)がラポルトすずで上演されます。みなさんぜひ会場へお越しください。

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●珠洲実業高校でのアウトリーチの様子

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●『Dance ExPress 東野祥子 ダンスパフォーマンス+ワークショップ』チラシ Photo_9

福岡県宗像市公共ホール音楽活性化事業

 10月29日(月)~31日(土)に福岡県宗像市にて公共ホール音楽活性化事業が実施されました。派遣アーティストはヴァイオリンの小野明子さんと箏の片岡リサさんです。
 アクティビティは、29日(月)に岬公民館と宗像大社の2箇所、30日(火)には大島小・中学校と池野公民館の2箇所、合計4箇所で開催されました。

 宗像大社のアクティビティは境内にある拝殿で行なわれ、ご来場いただいた皆さんは幻想的な舞台で奏でられるヴァイオリンと箏の音色に聴き入っているようでした。このほかのアクティビティでは、『赤とんぼ』などの唱歌を二人の演奏で会場の皆さんが合唱したり、小学生たちと箏で『さくら』を合奏するといった交流プログラムも行なわれました。

 10月29日(水)に宗像ユリックス・ハーモニーホールで開催されたコンサートでは、ヴァイオリンと箏のアンサンブルにより『ハンガリア舞曲 第5番』、『春の海』などが演奏されました。和と洋のめずらしい組み合わせによるコンサートは時折、客席から感嘆のため息が聞こえるほどでご来場いただいた皆さんにはご満足いただけたのではないでしょうか。終演とともに起きた大きな拍手が印象的でした。


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●宗像大社   
宗像大社で行なわれたアクティビティ。ライトアップされた拝殿で演奏する小野明子さんと片岡リサさん。

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●大島小・中学校
大島小・中学校で行なわれたアクティビティ。会場には大島の小・中学生や隣島、地島の小学生も来てくれました。

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●池野公民館
池野公民館でのアクティビティ。学校でお箏を習っている小学生たちと『さくら』を合奏。

青森アウトリーチフォーラム 終了

 アウトリーチフォーラム青森を締めくくるガラコンサートが12月2日、青森市民ホールで開催されました。

 フォーラム・アーティストは、シリウス(ピアノトリオ)、カルテット・リベルテ(弦楽四重奏)、ウィンドアンサンブル・ポロゴ(木管五重奏)の若手3組のアーティストです。

 3組のアーティストは、これまで、アウトリーチプログラムづくりを中心とした研修を集中的に行った後、県内7市町村で45回のアウトリーチ及び6回のコンサートを行ってきました。(なお、このほかに、OBアーティストによる4回のアウトリーチとコンサートも行われています。)

 

 今回のガラコンサートはその締めくくりとなるものです。アウトリーチ先でのエピソードトークも絡めながら、これまでの活動に対する深い思いが伝わってくる演奏が続きました。

 終演後、アーティストがロビーで観客の見送りをしているところに、アウトリーチ先で出会った小学生たちが駆け寄り、ドレスアップしたアーティストたちと写真を撮るなど再会を喜ぶシーンも見られました。

 フォーラム・ガラコンサートならではのアーティストと観客の間が近いあたたかなコンサートでした。

 なお、今年度2つ目のアウトリーチフォーラムは、富山県にて平成20年1月から3月にかけて開催される予定です。


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スライドを交えながら、アウトリーチの様子を話す。

2007年12月 5日 (水)

丸亀市ダン活開催

 

今年度6箇所目のダン活が、丸亀市(香川県)にて123()からスタートしました。アーティストは、黒沢美香さんです。

初日は、高校生以上を対象とした一般向けのワークショップを丸亀市民会館大ホールの舞台上で行いました。ダンス経験のない方を中心に10代から50代までと幅広く参加され、全員で身体を知るという意味も含めて十分にストレッチを行った後、簡単な振りをみんなで覚えました。全員がまったく同じ動きをするのではなく、自分なりの速度や動きをとおしてダンスの広がりなどを感じ取れたのではないかと思います。最後には、ゆっくり歩きながら伸ばした腕と肩を揺り動かし他者と交わっていくワークで、動いている3人に呼応するかのように観ていた参加者が突然交わっていくなど、初日とは思えない出来事に驚きました。

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一般向けのワークショップは3日間連続で行われるほか、アウトリーチでは、丸亀市立養護老人ホーム「亀寿園」、丸亀市立郡家小学校に行ってきます。
 

公演は、128日(土)14時から、丸亀市民会館大ホール舞台上舞台で『ロマンチックナイトin 丸亀』が上演されます。お近くの方は、是非お越しください